第25回 私のことを信用してくれていないんじゃないか?
社長が悪者にされ、文句に言われるのはどこの会社もよくみられることです。弊社も例外ではありません泣。通常は話は社員同士でとどまり、あまり社長の耳には入ってこないですが、たまに入ってくる文句の中で、「社長は、私のことを信用してくれていないんじゃないか?」という不満を抱くケースがまあまああります。当然ながら、そういうことをいう社員は仕事が行き詰まっているものがほとんどです。社長が私のことを信用してくれないから私も一所懸命になるのは馬鹿馬鹿しいというぐらいで言っているようです。
さて、社員はどういうことで「信用していない」となるのでしょうか?
事例①:進捗がなかなか思うようにいかなかったため、レポートを出させたら、「もう私のことを信用しなくなったから、コントロールするんですか?」
事例②:担当するタスクが多く、結果が出さなかったため、主要タスクに集中できるために、タスクを減らしてあげたら、「私のことを信用しないから仕事を取り上げるんですか?」
事例③:任せている仕事以外に勝手に一所懸命になって取り組んでいるスタッフに対して、そんなのは評価できませんよと言ったら、「私は一所懸命会社のことを考えていれば、社長に評価されると信じていました。」
どうもみんながこのような普遍的な信用を期待しているようですね。
――どんな状況でも信用し続けてほしい、信用されたら私も安心して一生懸命働きます、と。
家族関係であれば、この普遍的な信用はある程度理解できますが、仕事関係ではそのまま持ってくるのは多いに迷惑ですね笑。
アットホームで家族的な付き合いを強調する会社もあるかもしれませんが、そもそも会社には上下関係は当然あり、上司に無条件の信用を要求するのは間違っています。信用して欲しいなら、仕事の成果で信用を貯める必要があることを理解してほしいですね。
逆に会社は最初から信用しているから、社員を雇用し、毎月お給料を支払っているわけです。信用しているから、 新しい仕事も任せたり、そうやって能力開発でき、お給料も上がるわけです。
自分の考えをしっかり持たない人ほど、上司の顔をみて、仕事することになる。自信をもたせるための能力がないので、不安になり、その不安を和らげるため、上司からの普遍な信用を求めるわけでしようね。いずれにしても 、能力のある社員を採用するかうまく育成するかがポイントです。
次は「仕事にもっと燃えたい」について考えたいと思います。