第12回 本を読まなくなったベトナム人若い世代
調べたら、読書文化は日本がすごく、ベトナムは1年間で1.5冊しか読んでいないみたいです。
しかし、1975年の以前は状況が違っていて、もっと読んでいたそうです。
活字離れというのは世界的に起きているので、ベトナムだけのことではありませんが、そもそも本をそれほど読まないのが否めない事実です。本屋へ行って、本を手にしてる人はごく稀で、ある本の発行部数を聞くと驚くほど低い、大体は3000~4000部ぐらいだそうです。このペースだと増刷しても、5回目や6回目ぐらいは大ヒットの部類に入りますね。
本を読むメリットは誰でも分かっているものの、進んで読まない理由はいくつがあります。
- 暇つぶしのための手段として、本が選ばれていない。エンターテインメント手段であるフェイスブック、ユーチューブやテレビそして、映画館に取られてしまう。
- 自己啓発手段として本はとてもよいのが分かるが、エンターテインメントを優先してしまう。
- 若い世代になるほど、一人になる時間が少ない(ルームシェアしている)。バイクで走っているため、その時間は完全にロスト。図書館も少ない。
よって、本を読もうと思うと、時間外に会社に残ったり、早く出勤するなどして本を読むか、週末に静かなカフェへ出かけ、そこで本を読むしかいない。
みんなの読書習慣をつけたく、入社時には4冊ほど本を読ませて、感想文➡これはマインドセット作りにはよいが、習慣を定着させる観点では機能していない。
弊社では、読書会をしています。
リーダークラス以上は持ち回り制で司会役をします。全社員が司会が指定する本を買って、読む。1か月後の評価会を望む。評価会の進め方は司会者次第ですが、章ごとに質問を用意して、それを答えられるかというやり方もあれば、ケースを出して、実践するやり方もあり、様々です。これを企画した時に活動自体が定着するか心配しました。さぼったり、真剣に読まないじゃないかと推察しましたが、意外とみんなが真面目に、本を読んでくれて、それなりに楽しい活動になっています。ちなみに、今月に指定された本は「効果的に説得する」というアメリカ心理学者が書いている本です。心理的な手法で有利に説得することを書いてあり、自分にとって、新しいジャンルで、とても新鮮でした。
この活動が定着すると、企業文化の新たな創造につながると思います。
そして、これに関連して、最近の私の流行りはスマートフォンアプリでPDF形式のeBOOKを機械音声で読ませ、Bluetoothのイヤーフォンで聞く。バイクで走っている時、家事をしている時は音声で本を読めるのは非常に効率的です。1週間で2冊も読めてしまうスピードです。かなり集中力が必要な専門書以外、本を一冊読んで、一つメッセージやヒント拾えば良いような自己啓発本は、読み上げ専用アプリでも全く問題ないと思いました。お勧めです!
次回は「謝らない、感謝しない」について、考えてみたいと思います。